ローン天秤loan-tenbin
残価設定型の住宅ローンでは、残価を設定した年まで、残価の元金は1円も減りません。そのあいだも、残価には満額の金利がかかり続けます。月々が下がる理由は、それだけです。
2026-09-26
4000万円を全期間固定 3.46%・50年で借り、1,600万円(借入額の 40%)を35年目の終わりまで残価として残します。残価は36年目から15年で返します。
毎月の 144,768円 は、残価を除いた 2,400万円 を35年で返す 98,634円 と、1,600万円 の利息 46,133円 です。残価の元金は、35年間まったく減りません。利息だけで 1,938万円 を払い、35年目の終わりに 1,600万円 がそのまま残ります。
| 1〜35年目の月々 | 35年目の終わりに残る額 | 36年目からの月々 | 総返済額 | |
|---|---|---|---|---|
| 普通の35年 | 164,391円 | 0円 | — | 6,904万円 |
| 残価設定 | 144,768円 | 1,600万円 | 114,067円 | 8,133万円 |
| 普通の50年 | 140,261円 | 1,967万円 | 140,261円 | 8,416万円 |
月々は残価設定のほうが 19,623円 軽くなります。でも35年目に 1,600万円 が残り、36年目から毎月 114,067円 を15年払います。総返済額は 1,229万円 多くなります。
月々は、普通の50年のほうが 4,507円 軽くなります。普通の50年でも35年目の終わりに 1,967万円(借入額の 49%)が残っていて、40% の残価はそれより前倒しで返しているからです。
「残価の時点で売って精算できる」とよく言われますが、家はどのローンで借りていても売れます。違うのは、そのとき残っている額だけです。売値が残価を下回ったときの保証が付くなら、その値打ちは別に見積もるものです(天秤には入れていません)。
残価設定で決まるのは、どれだけの元金を、いつまで返さずに置くかです。置いた元金には満額の利息がかかります。月々が下がるのは返済を先へ送っているからで、利息が安くなるわけではありません。
ここではどのローンも同じ金利で比べています。実際の残価設定型ローンでは、普通のローンと違う金利が適用されたり、残価の保証料や手数料が別にかかったりすることが多いようです。金利が高かったり費用がかかったりすれば、そのぶん残価設定の総返済額は上の数字より増えます。借りる前に、金利と費用を普通のローンと並べて確かめてください。