このツールについて
変動金利と全期間固定を、同じ金利の道筋で走らせて比べます。天秤に載るのは総返済額で、重いほうの皿が下がります。入力した金額はこの端末の中だけで処理され、どこにも送信されません。
皿の名札に出るのは左右で違うところだけです。返済期間だけを変えたなら「25年」「35年」とだけ出ます ― 傾いている理由がそのまま名前になるようにしてあります。重いほうの皿の上に出ているのが、二つの差額です。
天秤の下には、逆に左右で同じ条件が並びます(「4,000万円・35年・元利均等」)。名札と合わせると、天秤のところだけで何と何を比べているのかが読めます。
変動金利と固定金利
変動は半年ごとに金利が見直されます。借りたときは低い代わりに、この先上がったぶんは自分が引き受けます。固定は最後まで同じ金利で、上がるかどうかの不確実性を銀行が引き受けます。最初の金利差は、その引き受けの値段です。
どちらが得かは金利がこの先どう動くか次第なので、事前には決まりません。このツールは当てにいくためのものではなく、置いた道筋が起きたときにいくら差がつくかを量るためのものです。上がらない道筋と、恐れている水準まで上がる道筋の両方を入れてみてください。
元利均等と元金均等
元利均等は毎月の返済額が一定で、内訳が利息中心から元金中心へ移っていきます。元金均等は毎月返す元金が一定で、返済額のほうが動きます。初回がいちばん高く、あとは下がり続けます。
同じ金利なら総返済額は元金均等のほうが少なく、序盤の負担は重い。早く元金が減るぶん利息が乗らないためで、差は金利が高いほど開きます。
5年ルールと125%ルールは返済額が一定であることを前提にした仕組みなので、元金均等には存在しません。皿のメニューが六択ではなく五択なのはそのためです。
返済期間
返済期間は皿ごとに持っています。ふだんは左右が揃っているので、ダイアログではタブの外に一つだけ出ます。「返済期間を左右で別に設定」にチェックを入れると欄がタブの中へ移り、左の皿・右の皿で別々に決められます。25年の変動と35年の固定、のような比べ方ができます。
期間が違うと、短いほうの帯は図の途中でぷつりと終わります。横軸は長いほうに合わせてあるので、同じ月が二枚の図の同じ場所に来ます。短いほうは毎月の返済額が高く、そのぶん利息が乗らないので総返済額は少なくなるのがふつうです。
毎月の返済額を揃える
借入額の下の「毎月の返済額を揃える」にチェックを入れると、毎月、左右の皿のうち要る額が高いほうの額を、両方の皿が払います。低いほうの皿は、その月に要る額との差がまるごと元金へ回ります。差額を毎月そのまま繰上返済(返済額軽減型)しているのと同じことです。チェックを外せば何も起きません。
額を打つ必要はありません。どちらが高いかは月ごとに決まるので、途中で金利が上がって変動のほうが高くなれば、その月からは固定の皿が変動の額に揃えて払います。5年ルールの皿でも同じで、ルールが決めるのは銀行が求める額、揃える額はその上に重なります。
片方が先に返し終えたら、残ったほうは自分の要る額だけを払います。返済期間を左右で別にしたときも同じで、短いほうが終わったあとは揃えません。
毎月の出ていく額がいつも揃うので、差は完済までの期間と総返済額だけに出ます。
合わせないままの比較には、安いほうを選ぶと毎月が浮くぶんが入っていません。浮いた額は繰上返済か貯蓄に回してはじめて手元に残るので、そこを比較に含めるかどうかで答えが変わることがあります。
金利の入れ方
入れるのは実行金利(優遇後に実際に適用される金利)です。金利の道筋は「経過 N か月から M%」という段の並びで表します。全期間固定なら段は一つ、当初10年固定なら二つ、変動なら動いた回数だけ。
金利は「金利」と「前の段との差」の二つの欄で書けます。どちらに打ってももう片方が書き替わるので、実際の値で入れても、上がり幅で入れてもかまいません。0.25 ずつ上げたいなら差の欄に 0.25、下げるなら −0.25。
ある段の金利を変えると、その先の段も同じだけ動きます(段どうしの差はそのまま)。借りたときの金利を 0.5% 下げれば、そのあとの道筋もまるごと 0.5% 下がる ― 基準の金利が動いたときの実際に近い形です。ある段だけを動かしたいときは、次の段の差を打ち直してください。
時期は +6 と入れると「一つ前の段から6か月後」になります(何か月目になるかは右に出ます)。あとは「段を足す」を押すだけで最後の刻みが続くので、半年ごとに 0.25% ずつ上がる道筋が数えずに並びます。
直すのは「期間と金利を変える」(借入額のとなり)から。変動の金利と固定の金利を縦に並べて直します。皿のメニューを変動と固定で行き来しても、入れた道筋はどちらもその皿に残ります。
上の二つのチェックが、その条件を左右共通にするか、皿ごとにするかを決めます。揃えているものはタブの外に一つだけ出て、片方を打てばもう片方も同じになります。「左右で別に設定」にチェックを入れると、その条件だけがタブの中へ移り、左の皿・右の皿を行き来して別々に決められます。
入れた道筋は、天秤の横の金利の道筋の図で確かめられます。相対で書いても、図には実際の月と金利で描かれます。なぞるとその月の金利が出ます。
変動と固定を行き来しても、それぞれに入れた道筋はその皿に残ります。
物価の上昇
35年後に払う 10 万円は、いまの 10 万円と同じ重さではありません。「物価の上昇」を 0 より上にすると、天秤は払った額をいまのお金に割り引いて量ります。皿の下の大きい額が割り引いた額、その下の小さい字が額面(実際に払う額)です。0 に戻せば額面で量ります。
物価は皿ではなく世の中の側のものなので、左右の皿に同じ率が効きます。率は完済まで一定です。
金利の道筋の図には、物価の線が破線で重なります。金利の線と物価の線の間が、実質の金利です。固定の線が物価の線より下にあれば、実質では金利を払っていないことになります。変動を低いまま置いて物価だけ上げるような、ふつうは起きにくい組み合わせも、図を見れば分かります。
割り引いているのは物価で、給料ではありません。給料が物価ほど伸びなければ、家計にとっての重さはここに出る額ほどは軽くなりません。
図の読み方
- 青が元金、橙が利息。帯の合計はその月の返済額に一致します
- 点線は反対の皿の値です。線が交わる月が、追い越しが起きる月
- ゼロ線の下に輪郭で垂れているのは未払利息。実際には払っていないので積み上げていません
5年ルールと125%ルール
据え置かれるのは支払額であって金利ではありません。金利は半年ごとに見直され、内訳が利息側に寄って元金が減らなくなります。上限を利息が超えると未払利息が積み上がり、最終回にまとめて請求されます。負担は消えず先送りされます。
量っていないもの
団信の上乗せ金利、事務手数料・保証料、住宅ローン控除、借り換えの費用(借り換えの区画では、差額を費用の上限として出します)、収入の増減、物価の上下(物価は一定の率だけ)。まとまった額の繰上返済も扱いません(返済額を揃えたときに扱うのは、毎月の差額をそのつど回すぶんだけです)。「同じ金利の動きに返し方がどう反応するか」だけを残しています。